株式会社MapleSystems CHRO(最高人事責任者)鴛海 敬子氏


前職は大手アミューズメント会社にて新卒採用業務に従事。チームリーダーとして採用戦略立案から実行まで担当し、年間80名の新卒一括採用を成功へ導く。
その後2017年11月に株式会社MapleSystemsへ CHROとしてジョイン。入社から1年間で約70名のエンジニア採用を実現。離職率100%を掲げる企業として一般的な採用の枠に囚われない新しい手法で採用実績を残す。ついたあだ名は採用モンスター。

鴛海さん、本日は宜しくお願いします!

早速ですが、御社が掲げている「離職率100%」について教えてください。

もちろんです!

「離職率100%」の取り組みは、私がメイプルに入社したきっかけでもあります。

2年ほど前に、元々知り合いだった望月(株式会社MapleSystems代表)と久しぶりに連絡をとって食事に行く機会がありました。

当時のメイプルは、まだバックオフィスの組織がなく採用業務はすべて代表一人でこなしていたのですが、自社サービスを立ち上げるタイミングで、社長は社長業に専念し、人事業務を切り離したいという相談があったんですね。

その時の私は、転職する気は全く無く。笑

前の会社でも役職について、部下も2名いて、楽しく仕事をしていたので、ただの情報交換のつもりで飲みに行きました。

しかし、話していく中で離職の話題になり「人事の仕事は好きだけど、人の退職を抑えるのは正義ではない気がする。」という私の疑問を投げかけたところ、代表にも共感が得られたんです。

 

会社にもよりますが入社3年くらい経つと、人事のところに「話があります…」と退職の相談をする社員って多いと思うんです。

これが、友達同士の場合「そうだね、キャリアアップの為に転職するのも良いんじゃない!」と背中を押せると思うのですが、社員の場合だと「いや、ちょっとまって。もう少し頑張ろうよ!君には期待していたよ!」と引き止めないといけないじゃないですか?

以前から、そのような環境にとても違和感を感じていました。

本人の事を考えたら、転職のタイミングは「自分の成長が会社の成長を上回った時」だと思うんですよ。

それを無理やり抑えるのではなく、退職すらも応援できたら本当の意味での「成長応援」になるのではないかと考えていて。

代表も同じ考えを持っていました。

その流れで「もう離職率なんて100%でよくない?」と、飲みの席の勢いで言ったら制度になったっていう話なんですよ。

なので、よくこの制度が非常にキャッチーで内容も成長応援をテーマに筋道立てて取り組んでいるので「どんな会議を重ねてこの施策に到ったんですか?」なんて聞かれるんですけど、「いや、飲みの席で。笑」というかんじです。笑

そして私も、やりたい人事の仕事がこの会社だったら出来ると感じて、メイプルに転職しました。

 

ちなみに「離職率100%」は、みんなどんどん辞めていいという話ではなくて、会社に依存するのではなく、自分自身のスキルで自走出来るように成長してほしいという思いが込められていて、ステップアップの場としてうちの会社を選んでほしいというのが、一番伝えたいメッセージです。

この施策に対する強い思いが伝わってきました!

人を大切にするからこその離職率100%なんですね!素敵です。

ただ、とはいっても費用かけて採用するわけじゃないですか?

そのなかで、なんで退職されても良いという考えに到ったんでしょうか?

あーなるほど。

それでいうと、会社が退職しないでねって言っているとみんなコソコソ転職活動するじゃないですか?

それだけでなく、退職しずらい雰囲気だと嘘ついて退職する人も多いと思うんですね。

例えば「田舎のおばあちゃんが病気で東京では働けません。」みたいな。

要するに引き止められるのが嫌だから、嘘の止む終えない理由で退職する人が横行していると思うんですが、嘘ついて辞められてしまうとせっかく縁あって一緒に働く事ができたのに、もう会えなくなってしまいますよね。

それに、IT業界って広いようで狭いんで、どこかでっばったり会ってしまったり。

「あれ?田舎に帰るって言っていたのに、普通に東京でエンジニアやってるじゃん!」みたいな事もあります。

そういうのすごい傷付くんですよ。

であれば、初めから会社に言いづらい退職を「卒業していいよ」という形でオープンにしてあげることによって、何でも話しやすい会社になるし、相談してくれれば転職にあたってアドバイスも出来るし、退職したあとも良好な関係でいられるんですね。

なので、人事の辛さを軽減させるための仕組みでもあるかもしれません。笑

ちなみに、外向けの言い方は「離職率100%」と言っているんですけど、内向けの言い方は「オープンキャリア制度」と言っていて、何でも相談できる、キャリアをオープンにすることを目的にしています。

 

すごいですね。

でも話を聞いていて一番思ったのが、嘘の退職や人との別れで、そこまで悲しめる人事さんも少ないような気がしていて。

鴛海さんすごいなって思いました。

退職が?悲しいって?

え?そういう人いないですか?

うーん。あくまで私の感覚ですが…

 

あー、でも確かに人事の方って2タイプいると思っていて、基本的にはみんな人が好きで人事になると思うんですけど、そこかで無機質にならないとやっていけないタイプだと、ドライな方もいますよね。

ただ、私は超絶ウエットなタイプなので、笑

社員が退職する際は毎回ちょっと泣きますよ。

毎回ですか?

 

特に、入社のストーリーに思い入れがある人や、運命的な入社をされた人は、なんかずっと一緒にいれるような気になってしまって、やめるときは本当に悲しいです。

私は、社員の退職を受け入れる時に自分の中で儀式があって..

儀式!?

 

そうなんです。

まずは、退職する人の為にお餞別を買います。

次に手紙を書いて、面談の時に渡すっていう。

その一連の儀式をすることによって、送り出した!という気分になって心の整理をしています。

それでも、毎回超絶悲しみますね。

たって自分で採用してるからさ?

でもそれ、嬉しいですよね!

 

なんか、別れ際に往生際の悪い彼氏みたいです。笑

ギリギリまでそんなかんじ!笑

 

次回予告

一年間でエンジニア70人をたった一人で採用する!?まさに採用モンスターおっしーはとても正直なモンスターだった。byオフィスハッカーを探せ!

に続く…

WRITER
うちだまみ
まみたす(うちだ)
広報のうちだです。 趣味はサッカー観戦とお酒とゴルフ。