一般化しつつある「逆求人サイト」

▲HR総研が提供する、「2020年卒学生 就職活動動向調査(6月)」結果報告【1】
大手ナビ媒体に続いて、逆求人サイトも利用されている。

求人倍率はバブル期を超え、空前の売り手市場となった人材採用。

人材を確保するために、中途だけでなく新卒採用手法も年々多様化してきています。

その中で採用困難な状況を打破していく手段として、媒体に求人を載せるだけの「待つ採用」より、ダイレクトリクルーディングやリファラルなどの「攻める採用」の需要が高まってきました。

同時に「逆求人サイト」と呼ばれるダイレクトリクルーティングに特化したサービスも年々増加傾向にあり、各社が競って学生登録の獲得にしのぎを削っています。

今回は、「ダイレクトリクルーティングに挑戦したいけど、本当に良いのか分からない」と感じている方や、「どのサービスがよいのか」と選択に困っている方へ、ダイレクトリクルーティングのメリットやデメリット、新卒ダイレクトリクルーティングが可能な5社のサービスの主な特徴をご紹介します。

 

ダイレクトリクルーティングは手間がかかる?

主なダイレクトリクルーティングの手段は逆求人サイトを使用した、スカウトメールの配信です。

サイトに登録されている学生の中から、自分たちの採用ターゲットにマッチする人材を検索し、スカウトメールを送ります。

メール内容は企業によって様々ですが、自社の説明会参加を促したり、個別面談へ誘う内容が中心になります。

「ダイレクトリクルーティングは良いって聞くけど、手間がかかるんでしょ?」と思っている方は、ぜひメリット・デメリット踏まえて検討してみてください。

 

メリットは何といっても会いたい学生に会える

■マッチ度の向上

 

一般的な求人媒体とは違い、自分たちで学生のプロフィールを確認した上でスカウトメールを送ります。

企業がすでに「この学生に会いたいな」と思った学生と会うことができるので、少ない母集団でターゲットによりマッチした人材を確保できる可能性が高いです。

同じ100人の学生を集めたとしても、採用媒体でエントリーがあった100人とスカウトで会いたいと思う学生を100人集めるのでは、後者の方が採用できる可能性が高いのは想像できますよね。

むやみやたらに採用媒体への掲載を増やすより、より確実に会いたい学生にアプローチできるのはダイレクトリクルーティングのメリットです。

 

デメリットは作業工数

■エントリーを待つだけではない、会いたい学生に直接アプローチ

 

スカウトの配信は、媒体に掲載してエントリーを待つだけ!とは違い、「データベース上からターゲットを検索する」→「プロフィールを確認する」→「スカウト文面を作成・配信」という手順が必要になります。

例えば100通メールを送りたいとすると、一人5分で送信したとしても500分(約8時間!)かかります。

様々な業務を抱えている担当にとって、スカウトだけに時間を割くのは難しくもあります。

また、慣れないうちは一人ひとりのプロフィールを読むのに時間を取られてしまい、1時間で1人しかメールが送れなかった!なんてことになったり、採用したい学生のペルソナが不明瞭になってきて選定にムラが出てしまうこともあります。

 

ダイレクトリクルーティングを始める際には、メリットとデメリットのバランスを踏まえて検討する必要があります。

 

 

現在使われている主な「逆求人サイト」

最近よく耳にする「逆求人サイト」の主な特徴をまとめてみました。

登録している学生数や属性、サイト自体の特徴などそれぞれ異なりますので、自社のターゲットやニーズに合わせたサイトを利用することをお勧めします。

①Offerbox

新卒逆求人サイトの先駆けともいえるOfferbox。学生の登録者数は166,000人、登録企業数は5,280社以上にのぼります。

登録している学生は7割程度が文系で、MARCH以上の学生が半数以上となっています。

Offerboxの大きな特徴は、登録している学生数だけではなく、実際に活動しているアクティブユーザーが多く開封率が良いこと。読んでもらえるので、返信率も他のサイトより高い傾向にあります。

また、個別のメッセージを送ることでより返信率が高まることもデータで証明されているので、一人ひとりにメッセージ文面の作成や個別面談の誘いなど、工数をかけた方が結果が出やすいでしょう。

利用料金はシステム利用料5万円~と併せて、成果報酬33万円~です。
※利用期間などによって、金額は変動します。詳しくはこちら

  1. 1.学生登録者数、アクティブユーザーが多い
    2.開封率が高い
    3.個別メッセージを送ることで推進率を上げることができる

 

②Wantedly

中途採用で利用されている企業も多いかと思いますが、新卒学生の登録も増えています。

会社のページも充実させることができ、募集記事やフィードと呼ばれるコンテンツの
作成が簡単にできるようになっていますので、企業情報を発信する機会を多く持つことができます。

また、スカウトデータベースには学生・第二新卒・中途関係なく混ざっているので、新卒に限らず若手採用を幅広く採用する企業にとっては使いやすいサービスになっています。

ただ、転職潜在層も混ざっており、運用をつづけることで効果に繋がるため、期間を絞ったピンポイント採用よりも長期的な活用を検討した方がよいでしょう。

利用料金は、ミニマムのプランで月額3.5万円~で、プランによってスカウトが含まれているものとそうでないものがあります。ついていない場合は、後からオプションでスカウトを購入することもできます。料金プランの詳細はこちら

1.第二新卒や中途も含めた幅広いデータベース
2.企業情報を充実させることができる
3.転職潜在層も含まれているので、長期を見越した採用の方が効果あり

 

③iroots

エン・ジャパンが提供する逆求人サイトで、登録者は約44,000人(2019年9月時点)で、利用企業は約200社。

irootsの基準により選ばれた優良企業でないとサービスを利用することができないため、他社サービスに比べるとアプローチする競争率は低い。

大きな特徴は何といっても学生のプロフィール情報量の多さ。幼少期~現在までの経験や大学で学んできたことや、性格・価値観診断の結果までが細かく載っています。

診断結果の数値を基準に学生を検索することが標準のプランでできるので、社内で活躍している人材に同様のテストを受験してもらい、その数値を参考に検索する、という使い方もできます。

ただ検索軸の設定や、学生の大量な情報量を読むには少し工数がかかりそうです。

ターゲットのペルソナが明確になっている企業にとっては、ピンポイントでアプローチができるメリットがありそうです。

Web上に料金形態の掲載は無いですが、19卒利用時の実績で年間契約(スカウト300通、採用2名まで、3E-pテスト結果の検索含む)で約100万円です。

1.サービスを利用できる企業が限定されている
2.学生の情報量が圧倒的に多い
3.性格・価値観診断の結果を利用する際は慎重にやる方が◎

 

④キミスカ

人材紹介事業を中心としている株式会社グローアップが2013年にスタートさせたサービス。

その他サービスとの違いは、価値の異なるスカウトが3種類があり、それぞれの開封率が異なる点です。

そのため用途に分けたスカウトの使い方ができ、母集団の形成からピンポイント採用まで幅広い戦略を経てることが可能です。

プランによって利用料金は異なり、月額利用プランで150,000円(5ヵ月以上の利用に限る)、成果報酬プランの場合は登録料300,000円+成果報酬300,000円/人です。(スカウト月130通+無料スカウト込み)

また、スカウト代行サービス(有料)も同社で行っているため、スカウト送信の工数が増えることに抵抗がある企業は丸ごと依頼することもできます。

1.3種類に分かれたスカウトで効率の良いアプローチ
2.無制限のスカウトもあり
3.代行で選定から面談調整まで依頼も可

 

⑤Matcher

MatcherはOB・OG訪問マッチングサービス。そのデータベースを活用した、スカウト配信の機能があります。

OB・OG訪問に積極的に取り組む学生が中心のデータベースからスカウトできるため、主体性のある学生にアプローチできます。

また、完全成果報酬型のため採用するまで費用は0円。(内定時には700,000円/人)気軽に導入できる点も企業としては嬉しいですね。

登録している学生の8割以上はビジネス職希望。

そのため、エンジニアやデザイナーといった専門職の学生はやや採用しづらいかもしれません。

1.OB・OG訪問マッチングサービスのデータベースを活用
2.完全成果報酬型
3.登録者はビジネス職希望学生が8割以上

 

気になる工数は、返信率から逆算

メリットは感じているし色んなサービスがあることも分かったけど、実際のところどのくらいの工数がかかるかピンとこない…という方もいるのではないでしょうか。

工数を考えるときは、各々のサービスが出している一般的な返信率を参考にしてみてください。

例えば以下の表をご覧ください。

送付数 返信率 面談承諾率 会える人数
サイトA 100 35% 70% 24.5人
サイトB 100 20% 70% 14人

送信している通数が同じでも、返信率が違うと会える人数が大幅に変わってきます。

各社採用の推進率は異なるかと思いますが、仮に20人と面談したら1人採用できるとすると、サイトBでは100通送付しても採用できない可能性の方が高いですよね。

5人採用したいなら、サイトAで400通送れば約100人と面談することで目標が達成できます。

<400通を送信する場合にかかる工数>

400通 × 5分@1人 = 2,000分(約33時間)

1日1時間スカウト送付 → 送信完了まで33日
1日3時間スカウト送付 → 送信完了まで11日

毎日送信できない場合はさらに工数が増えますし、1人送るのにかかる時間を短くすれば工数は減ります。

また、推進率だけではなく採用にかける予算も検討材料の一つになるかと思います。
採用にかけることのできるコストや工数を推進率などから仮説を立てた上で、検討してみましょう。

▼詳しいスカウトシュミレーションの仕方はこちら

 

返信率をさらに上げる、情報発信

スカウトはあまり認知されていない企業でも学生に情報を届けやすい一方、スカウトを受け取った学生が「どんな企業だろう?」とホームページや採用サイトを検索したときに、何も情報がなければ企業に対する興味度が薄れてしまう可能性があります。

逆求人サイトの企業情報をしっかり埋めることはもちろんですが、社内の様子や一緒に働く社員の情報があると学生も働くイメージが持ちやすく、スカウトの承諾につながりやすくなります。

自社のホームページで採用特設ページがある場合は、そこに情報を集約するのがベストですが、そうでない場合は手軽に制作が可能なFacebookやブログなど、SNSを通じた発信もおすすめです。

▲自社情報の発信方法はさまざま。

 自社に合った採用方法で、新卒採用を成功させましょう!

逆求人サイトの利用は、あくまで手段の一つです。

ターゲットの深堀や自社の魅力、伝えたいことを明確にしたうえで、予算や工数に見合った採用手法を選ぶことが大切です。

「自社のターゲットが上手く定まらない」
「ダイレクトリクルーティングにチャレンジしたいが、予算や工数の最適な値が分からない」
「工数はかけたくないが、自社の魅力をもっと伝えたい」

まだまだ、みなさんのお悩みはあるかと思います。みなさんそれぞれ違ったお悩みを持つのは当たり前です。

HRsyncでは採用広報に特化した代行サービスを行っています。企業様ごとの採用課題や社内のご状況に合わせたご提案で採用活動をサポートさせていただいています。

スカウト配信や情報発信方法の設計までまるっと代行もできますので、選択肢の一つにぜひ検討してみてください。

手段にとらわれず、自社に合った方法で新卒採用を成功させましょう!

WRITER
きくちあさみ
kikuchi
コーポレートブランディング部で主に採用まわりを担当しています。 プライベートでは3人の子供を育てるワーキングマザーです!