この記事では、弊社オルトプラスの特殊なバックオフィス体制、コーポレートブランディングを意識したデザイナー採用について、主に中小企業の非デザイナーの方向けにお話していきます。
インハウスデザイナーをアサインした際の事例としてご参考ください。

インハウスデザイナーとは?


インハウスデザイナーとは、企業に所属し、その企業専門のデザイナーとして働く人のこと。

専任のデザイナーがいなければ、制作会社に外注することがほとんどだと思いますが、社内にお任せできる人がいれば、業務の進み方はぐっと変わります。
実際、私は今の会社でコーポレートブランディング部のインハウスデザイナーとして働いており、COOの直下で会社にまつわるデザインすべてを行なっています。

今回は、コーポレートブランディングの視点で、インハウスデザイナーをアサインしたときのメリット・デメリットなどをお話していきます。

コーポレートブランディングとは?必要なの?


コーポレートブランディング(企業ブランディング)とは、
企業が存在する社会目的や、そこに向かう一貫した姿勢を明確に示すことで、社会やステークホルダーからの支持を得る取り組みのことを指します。

単に企業名やロゴデザインを一新しイメージを向上させようとするためのものではないということですね。
業種限らずすべての企業に必要なものであるといえます。

インハウスデザイナーの業務内容(自分の場合)

弊社の特殊なバックオフィス体系

まず、弊社のバックオフィスは、一般的な企業と比べ少し特殊な形かもしれません。

COO(最高執行責任者)をリーダーとした部に、労務、総務、広報、採用の担当が1人ずついて、そこにデザイナー(私)が加わるという体制をとっています。

これらは、一般的には個別の部署として存在することの方が多いと思いますが、「会社をより良くするためのすべてを担うことができるようにするため、3年ほど前からコーポレートブランディング部(通称CB部)として活動しています。

こういった体制の中での”インハウスデザイナー”の役割は、会社の経営そのものに関わる、”企業文化を形にして伝える”という仕事に近いです。
単なるものづくりとしてのデザインではなく、文化をつくる仕事としては、かなりやりがいのあるものだと思います。

これまでにしてきたこと

・CIデザインのリニューアル(ロゴ、名刺など)
・移転後のオフィスデザイン
・社内活性化のためのスタッフ紹介シートの企画、運営
・MVP制度をより明確化するための、受賞者ポスターデザイン
・社内への企業文化浸透のための掲示ポスターデザイン
・スタッフ採用のためのノベルティ制作
・主催セミナー、出展イベントの販促物制作
・弊社運営プロジェクトのブランドアイデンティティ構築
・社内の専属カメラマン
・行なった施策の意図をメディア記事化
などなど…

さまざまな業務のなかの一部ですが、これらはすべて企画段階のブレストから参加しています。

もちろん、業務内容は企業の目指す場所によって変わります。
企業の抱える問題によって、どんな手法での解決が必要かを導き出すのも、コーポレートに関わるデザイナーのおもしろいところです。

コーポレートデザインをインハウスで作ることのメリット・デメリット

【メリット】

企業理解が深い状態でのアウトプット

その企業の中で毎日働いているわけですから、必然的に制作会社のデザイナーよりも企業文化を理解し、会社へのロイヤリティも高い状態で取り組むことになります。
デザインは根幹となるコンセプトやメッセージをどれだけ届けやすくできるかという面も持っているので、打ち合わせやプロジェクト開始段階からずっと一緒に作っていくことが出来るというのはインハウスデザイナーの大きなメリットだと思います。

スピード感を持って施策に取り組める

私の場合ですが、最低でも週に1回以上COOとクリエイティブに関する打ち合わせを重ねます。
何かディスカッションが必要な場合も、急遽制作物が必要な場合も、制作会社に頼むよりずっと早く決定することが出来ます。

業務が増えてきたらアルバイトや外注で拡大できる

弊社の場合は、150人規模の会社にインハウスデザイナー1人という構成ですが、ブランディング施策が回り始めて、ルーチンタスクが増えてきてから、学生のアルバイトデザイナーをアサインしました。
週に2日程のシフトですが、正社員よりもコストは低く、ディレクションはメインのインハウスデザイナーが担うためマネジメントコストも最小でアウトプット量を増やせます。

いちどメインデザイナーをアサインしてしまえば、それ以外のスタッフにデザインの知見が無くても拡大が容易になるので、デザインに力を入れてさらに拡大していきたい、という場合はおすすめできます。


【デメリット】

人件費、設備費、マネジメントコストがかかる

これは特”企業側”のデメリットですが、正社員として一人常駐させるためにはどうしてもそのための人件費がかかります。
業種的に社内に全くデザイナーがいない企業の場合、使用するツールなどの設備管理でも手間取るかもしれません。
デザイナーのレベルにもよりますが、マネジメントが必要となればそれも負担になるかもしれません。

拡大期の企業に“デザインの力”が大事な理由


ここまでの話で、コーポレートブランディングの必要性は伝わったでしょうか?
また、そのためにデザインの力が有用であることも少しお話してきました。

デザインとは本来、問題を解決するための手法であり、明確化されていないものの価値をはっきりと伝える機能を持ったものです。

企業が掲げるビジョンや社会目的といった、”中身”の部分は創業期の段階でもメンバーの頭の中にあるかもしれません。
創業者の頭の中にあっても、それを明確に形にして発信していかないと、増えていく社員にも、ステークホルダーにも伝わらなくなってしまいます。

「うちの会社はこんな考え方で、こんなことができる」「こういう文化を持った組織です」というのが発信されていないと、土俵にすら上がれなくなるわけです。

まとめ

コーポレートブランディングに向き合う社内デザイナーがいることで、社会に正しくメッセージを伝えていくことが出来ます。
逆に言えば、”デザイン”の本質を理解し、正しく利用できれば企業ブランディングは加速します。

今回はインハウスデザイナーをアサインした一企業としてお伝えできることを綴りました。
コーポレートブランディングについて興味のある企業様はぜひ参考にしてみてください。

WRITER
竹市 綾香
竹市綾香
オルトプラスのインハウスデザイナー/クリエイティブディレクターです。 デザインの力で企業文化を明確化していくことをミッションとしています。 好きなものは映画とアメコミと横丁。