先日オルトプラスに労働基準監督署の定期監査が入りました。

聞き取り調査&資料の提出を経て、監査結果(指導)が決定しましたので

ずばり公開しちゃいます!

臨検当日の様子や、チェックポイントはこちら↓

完結までかかった時間は?⇒3ヶ月

 今回、はじめて労基署が飛び込みでやって来た日から、改善報告が完了するまで、おおよそ3か月の工程となりました。なかなかの長丁場ですね。

 ゆとりをもった日程調整をしたことに加え、是正の報告締め切りについても、しっかり対応できるよう余裕を持った期日を設定をしていただきました。

  • 2019/10/07 労基署来社(アポなし)資料の準備指示
  • 2019/10/15 電話:臨検日程の調整
  • 2019/10/24 臨検監督(アポあり来社)聞き取り調査・資料提出
  • 2019/11/26 電話:指導日程の調整
  • 2019/11/29 指導(アポあり来社)是正勧告書・指導票交付
  • 2020/01/15 是正報告提出締切日

是正勧告書とはなに??⇒行政指導

  是正勧告は、法令違反に対する行政指導です。 この時点では、指導であり処分ではありません。

 是正勧告書交付時、改善の期日を決め、期日までに是正の報告書を労基署に提出する必要があります。

 それに対し、指導票は、厚生労働省の指針に基づく任意の指導となります。 こちらも是正勧告同様に報告書を求められますが、あくまで任意の対応となります。

是正をしないと大変なことに??

 是正の報告期日までに改善を報告できない場合や、虚偽の申請、繰り返しの違反を行ったり、悪質性が高いと判断される場合、送検・刑事罰と手続きが進むことになります。

 期限を過ぎても報告がない場合は、労基署から督促状が何度か送られ、それでも対応をしないと、最終的な督促が重い文章書類が出くそうです。

 それでも対応をしないでいると、強制捜査・押収・捜索差押と手続きが進んで、最終的に送検されるとのことです。

  送検が行われた場合(もしくは、局長指導事案)、厚生労働省のHPにて労働基準関係法令違反に係る公表事案として企業名が公表されることとなり、実質的に社会的制裁を受けることとなります。

 社名公表は、企業イメージの棄損をするだけでなく、ひいては採用にも悪影響が出ること間違いなし。真摯に対応しましょう。

今回の指導内容は??

①労基法第37条第4項

労働者の深夜労働に対し、2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払っていないこと

深夜(22~5時)の割り増しになぜ払い漏れが発生する…?

問題の原因は??⇒ 深夜残業申請制度の穴!

 オルトプラスの深夜残業は、申請制をとっています。原則事前申請、ですが、事後申請も可能です。 勤怠システム上で申請が提出されていない場合は、22時以降の打刻は労働時間として計上されない仕組みになっていました。

 打刻が22時を過ぎているにも関わらず、深夜申請を出していない例が若干名あったことにより、深夜割増分が未払いの可能性がある、ということで今回の指導となりました。

1.申請なしの深夜打刻については、申請を出し忘れた

2.打刻は22時以降になってしまったが、実際に業務は22時に終えていたため申請を出さなかった

 両方のパターンが考えられますが、申請制を利用する場合は、打刻と申請の乖離について、実態の聞き取り調査が必要とのことです。

 従業員への、ルールの徹底ができていなかったことが原因ですね。

※ちなみに、池袋労基署の場合、打刻時間と、給与支給の乖離がざっくり15分以上出る場合は、指導の対象になるということです。

改善案⇒申請の徹底

 こちらは、システムの穴により発生してしまったもので、意図的な未払いではありません。 今後については、以下を行うことで改善します。

1.申請なしの深夜業務が発生しないよう、従業員に再度ルールの周知徹底と、システムからのリマインド

2・打刻時間と、申請時間の乖離の定期調査と、聞き取り調査

 22時を過ぎる場合は必ず申請!申請をしないなら帰る!こちらを徹底するため、システムからのリマインドや、人に頼らない抜けもれ回避策を検討します。

②安衛法第18条第2項第1号

 衛生委員会の委員について、総括安全衛生管理者又は総括安全管理者以外の者で当該事業所においてその事業の実施を統括管理するものもしくはこれに準ずる者のうちから事業所が指名したもの(議長)を選任していないこと。

問題の原因は??⇒議長の職責が不足との判断

 オルトプラスの衛生委員会の議長は、コーポレートブランディング部(人事管掌部署)のマネージャーが務めていました。

 こちらの役職は、監査時労基署に提出した組織図に載っていなかったことから、組織の中で、”事業の実施を統括管理するものもしくはこれに準ずる者”に該当しないという判断で今回の指導となりました。

改善案⇒議長の再選任

 コーポレートブランディング部マネージャーは、組織図に名前は載せていないものの、職責としては準ずる者に該当すると解釈して選任していました。

 今回、権限が不足しているということで、今後に関しては執行役員級を議長に選任することで、解決します。

注目の労働法改正関係は…?

 働き方改革や今年4月の長時間労働の上限規制も相まって、世の長時間労働削減の流れはますます進んでいくでしょう。

 そんな中、ゲーム業界は総じて長時間労働が問題になりがち。 オルトプラスは、長年長時間残業の削減に取り組んでまいりました。

 結果として、現在全体の平均残業時間は20~22時間とホワイト(?)な数字を維持しています。

 もちろん、リリース前や繁忙期には残業時間が45時間を超え、36協定の特別条項を適用することもありますが、今回の監査で、時間外・休日労働時間が1か月あたり80時間超えたケースは1名のみでした。

  オルトプラスは引き続き長時間労働撲滅に取り組みます。

まとめ

 今回の指導内容は、どちらも会社として意図したものではなく、担当者も気づいていないポイントでした。

  労基署の査察を受けたことで、隠れた問題を洗い出すことができ、適切な会社運営に向け一歩進めたことをうれしく思います。

  全体を通しては、監察官から”非常にしっかりと管理している”とお墨付きをもらい、とても安心しました。

 今回の査察でのチェック項目は、今後の労務管理で重点を置くポイントの参考になりました。引き続き労務管理、頑張っていきます!

WRITER
asumi
asumi
オルトプラスCB部HRディレクター ワーママ時短・労務の人です