新型コロナウイルスの影響により、在宅勤務を中心としたテレワークを導入する企業が非常に増えています。
ある調査では、全国の緊急事態宣言解除後も9割近くの企業がテレワークを続けていると回答しています。
このような働き方の変化の中で、採用の在り方も大きく変わってきています。
中でも面接や会社説明会などをオンラインで実施することは当たり前となり、その手軽さから候補者にとっては企業の選択肢を広げるきっかけになっています。
企業側からも、場所を問わず多くの候補者と会うことできるのは大きなメリットになるはずです。
この状況を上手く活用するするために導入する企業が増えているのが、カジュアル面談です。
カジュアル面談による効果やメリット・デメリット、さらにオンラインを利用した相乗効果をご紹介します。
面接の一歩手前、カジュアル面談とは?

カジュアル面談の目的は相互理解を深め、応募意思を獲得することです。
面接がお見合いだとしたら、カジュアル面談はお付き合い前のデート。
相手のこと(人柄、どんなことに興味があるか、やりたいこと、今までの経験や将来の夢など)を聞くだけでは成立しません。
こちらの会社のこと(ビジョンやミッション、社風、どんな人が活躍しているかなど)もきちんと伝えることで応募前にミスマッチを防ぐことができます。
カジュアル面談から始めるメリット・デメリット

さきほど、カジュアル面談は相互理解の場であるとお伝えしていますが、具体的にカジュアル面談から始めるメリット・デメリットを以下にまとめてみました。
メリット
- 面接と比較して、候補者が参加するハードルが下がる
- 相手のパーソナリティが分かりやすい
- 転職潜在層にもアプローチすることができる
- 会社のことを知ってもらえる機会が増える
「気軽に遊びに来てください」「ぜひ会社見学に来てください」など、まずは会って話をしましょうと呼びかけるのがカジュアル面談です。
実際に参加する候補者もリラックスした気持ちで面談に望むことができるので、その人自身の人柄や興味を持っていることなど引き出しやすくなります。
さらに現在ではオンラインでの面談も増えていますので、よりカジュアルにお互いのこと知る機会が作りやすいです。
また、まだ転職を考えていない人もカジュアル面談を通じて転職意思を固める場合もあるので、アプローチできる幅は広がります。
仮に応募意思を獲得できなかった場合でも、会社に対して良い印象をもってもらうことで、ファンを増やす広報活動を兼ねることができます。
デメリット
- 応募意思を獲得するためのアプローチの仕方に工夫が必要
- 面接よりも実施件数が増える場合がある
- 面接官のカジュアル面談に対する理解が必要
- オンラインの場合は、社内の雰囲気が掴みづらい
カジュアル面談は面接とはアプローチの仕方が異なるため、面接官と目的の共有が重要になります。
どのような流れで面談を進めるのか、応募意思を獲得するためのティップスがあればまとめるなど、事前に準備をしておくとよいでしょう。
また、転職潜在層にもアプローチをするので、すべての方から応募があるわけではありません。
面接以外の時間も費やすことになるので、そのための工数を見込んでおく必要もあります。
成功へ導くためのコツ

①目的とゴールを明確に持つ
カジュアル面談は応募意思を獲得するための機会づくりです。
前述でもお伝えしたように、なぜカジュアル面談を行うのか、最終的なゴールとなるKPIをどこにおくのか、採用に関わるすべてのメンバーとの共有が大切です。
また、仮にマッチしなかった場合でも、会社の認知度アップやファンを増やすことを目的に切り替えるのも一つのアイデアです。
社内の意思疎通が曖昧になってしまうと、候補者に残念な印象を残してしまったり、面談への工数が増えるだけで終わってしまいます。
②候補者に働くイメージを持ってもらう
自分がこの会社で働くイメージが持てないと、応募へは繋がらないですよね。
実際に募集しているポジションと同じチームメンバーに協力を仰いで、より具体的なお仕事の話をするのもよいですし、会社案内で実際に働く執務室を案内することもよいと思います。
マネージャークラス以上の面談は、事業責任者にビジョンやミッション・お任せしたい業務内容など直接話してもらうことは有効です。
現在はオンラインでの面談も増えていますので、会社を紹介する動画や資料、担当者が社内にいる場合は画面越しに社内を案内するのも、イメージを膨らませやすいでしょう。
③事前アンケートを有効活用
転職潜在層と顕在層が入り混じっているカジュアル面談は、事前に就職活動状況をアンケートなどで確認しておくとスムーズです。
すぐに転職したい人とまずは話を聞いてみたい人では、話す内容も変わってくるかもしれません。
そのほかにも、対面では聞きづらいけど確認しておきたい内容があれば、質問項目に入れておくほうが、参加者も答えやすいでしょう。
まとめ

いかがでしたか?
WEBでの採用活動が一般化してきている中で、カジュアル面談は有効に採用活動をおこなう手段の一つになります。
いままで面談を取り入れたことのない方も、採用のチャンスを増やすためにぜひ活用してみてください!